2007年02月27日

リスクからの解放とは何か(6)

概念フレームワークでは、利益(収益)の認識に「リスクからの解放」という考え方を採用しました。
期待していた成果が確定した段階で利益を認識する、それがリスクからの解放です。
事業投資の目的は、事業活動を通じて、その事業活動に投下した資金の回収を図ることでしょう(しかも多めに→多い分が利益です)。
金融投資を考える前に、いま一度、たこ焼事業を例に、事業投資における利益(収益)の認識(タイミング)を考えておきましょう。

(1)資金調達
(2)設備投資(屋台を買う)
(3)材料購入(たこを買う)
(4)購入注文(客:「オヤジさん。たこ焼1個ね。」)
(5)たこ焼を焼く(じゅうじゅう←音はいいし、なんか違うし)
(6)たこ焼をお客に引渡す(「オヤジ:へい。お待ちどう。」)
(7)代金を受領する(「オヤジ:毎度、ありがとうございます。」

(1)から(3)の段階では、まだ利益を計上すべきではなさそうです。
資金を調達したり、設備や材料を買っただけでは、まだ、儲かったという実感もないでしょう。

(4)の購入注文を受ける時点はどうでしょうか。
たこ焼の例ではわかりにくいかもしれませんが、「あ、金ねえや。オヤジさん、今度にするわ」なんてこともあるかもしれません。
その他の販売の例でも予約を受けただけでは、キャンセルの可能性も高く、ここで予約の全部を儲かったと認識する訳にはいきません。

(5)のたこ焼を焼いている(製造)している段階では、かなり儲かった感はでてきているでしょう。
ただ、一般の見込販売(商品を製造してから販売するケース)を考えてもわかるように生産や製造の段階で収益(利益)を認識するのは一般的ではありません。

(6)の商品(製品)の引渡時点、これが一般的でしょう。
通常、たこ焼の引渡しと(7)の現金の受領は同時に行われます。
もちろん若干の誤差はあるでしょうが、同時(引換え)と考えて問題ないでしょう。

常連客:「あっ。オヤジさん。細かいのないや。明日でもいい?」
オヤジ:「いいですよ。ありがとうございました。」

こんなことはあるかもしれません。
ただ、たこ焼屋のオヤジもこの道30年のプロです(30年のプロなのね)。
誰に対してもこんな事を許す訳ではありません。
そうこのお客さんは、ここ10年、毎日、欠かさずたこ焼を買ってくださる大事なお客様なのです。
つまりは、信用がある訳です。
こんな信頼関係があれば、この場合でも(6)の商品の引渡時点で収益(利益)を認識すべきでしょう。
そして、信頼関係がなければ、そもそも代金を受領しないこと(掛)はないでしょう。
もっともこの場合は、回収リスク(貸倒れのリスク)はあります。
しかし、最後の現金回収の段階まで収益の認識を待つよりも、たこ焼を引渡した段階で売上を計上する方が、一般的な成果の認識とも合致します。

従来の実現概念とは、ごく一般的に考えられる商売で、ごく一般的に儲かった(ウハウハ)と考えられるような時点(商品等の引渡時点)で会計上も収益をたてようとする考え方である事がわかります。
そして事業投資について、概念フレームワークが従来と大きく異なる考え方をとっている訳ではありません。

あっ、問題は、金融投資でした。
たこ焼はもういいか。
いや、たこ焼も大事ですってば。
おいしいし(←もういいです)。

リスクからの解放とは何か(7)へ
この記事へのコメント
コメントを書く
お名前:

メールアドレス:

ホームページアドレス:

コメント:

認証コード: [必須入力]


※画像の中の文字を半角で入力してください。

この記事へのトラックバック
×

この広告は180日以上新しい記事の投稿がないブログに表示されております。